Archive for the ‘コラム’ Category

会社への遺贈は税金に注意を!(2)

2022-10-04

家の模型と鍵を手渡す場面 

前回の続きで、会社に遺贈するものが、その会社が発行した株式である場合の税金関係について、以下のページで記載しましたので、ごらんください!

https://www.legalawyer.jp/izou-zeikin2/

会社への遺贈は税金に注意を!

2022-09-20

家の模型と鍵を手渡す場面

会社の代表者、オーナーが、重要な財産を同族会社に貸しているような場合(よくあるのは会社の本社ビルが建っている土地が個人所有になっているケースです。)などには、自分が亡くなったときに、遺言で会社へその財産を遺贈したいと考える場合もあるでしょう。

あるいは、保有している会社の株式について相続させる適切なひとが思い当たらない場合に、とりあえず保有株式(の一部)をその会社に遺贈しようとする場合もあるでしょう。

しかし、遺言で会社に対して財産を遺贈する場合には、意外な税金の負担が発生することがあるため、注意が必要です。

まず、会社に不動産など一般的な財産を遺贈する場合の税負担について、以下のページに記事を掲載しましたので、ごらんください!

https://www.legalawyer.jp/izou-zeikin/

 

10年以上前の生前贈与でも遺留分権利者が受けた特別受益は遺留分侵害額から控除される

2022-05-23

家の模型と鍵を手渡す場面

令和元年7月1日に施行された民法改正により、遺留分を算定するための財産の計算上、相続人に対する贈与(特別受益に限る)については、原則として相続開始前の10年間にされたものに限られることになりました。

相続人の特別受益の額について相続財産の額に足し戻して計算をするのは、相続人の具体的な相続分(それぞれの相続人の本来の遺産の取り分のことです)の計算のときも同様ですが、相続人の具体的相続分の計算のときについては、改正がされておらず、従来どおり特別受益について期間の制限はなく、非常に古い特別受益であっても具体的相続分の計算の際に考慮されることになります。
この点について、以前、以下のページに記事を掲載しました。

10年以上前の相続人への生前贈与でも特別受益の持戻しはなされる

 

今回は、もう1点、特別受益について期間の制限がなく、非常に古い特別受益であっても計算の際に考慮される場面を挙げておきたいと思います。

それは、遺留分侵害額を計算する際に、遺留分権利者が受けた特別受益の額を控除するときです。

これも誤解されやすいポイントではないかと思います。

 

上記のとおり、各相続人(遺留分権利者か義務者かなどにかかわらず)の「遺留分を算定するための財産」には、相続人に対する贈与財産のうち、相続開始前10年間に贈与されたもののみ含まれますが、「遺留分侵害額」を請求しようとする各相続人自身が被相続人から受けた特別受益については、その計算上、相続開始前10年間にされたものに限らず、古いものも全て、控除されることになります(その分、遺留分侵害額は低くなります)。

 

このことは、以下の民法の条文から明らかです。

(遺留分侵害額の請求)
第千四十六条 遺留分権利者及びその承継人は、受遺者(特定財産承継遺言により財産を承継し又は相続分の指定を受けた相続人を含む。以下この章において同じ。)又は受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求することができる。
2 遺留分侵害額は、第千四十二条の規定による遺留分から第一号及び第二号に掲げる額を控除し、これに第三号に掲げる額を加算して算定する。
一 遺留分権利者が受けた遺贈又は第九百三条第一項に規定する贈与の価額
二 〔略〕
三 〔略〕

(特別受益者の相続分)
第九百三条 共同相続人中に、被相続人から、遺贈を受け、又は婚姻若しくは養子縁組のため若しくは生計の資本として贈与を受けた者があるときは、被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、第九百条から第九百二条までの規定により算定した相続分の中からその遺贈又は贈与の価額を控除した残額をもってその者の相続分とする。

※民法903条1項では、上記のとおり「被相続人が相続開始の時において有した財産の価額にその贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし・・・」とあり、加えられる贈与について、時期の制限はありません。

 

以上、特別受益について期間の制限がない場面として、遺留分侵害額の計算上、遺留分権利者が受けた特別受益の額を控除する場面を挙げました。

皆さん、誤解していませんでしたか?

 

遺留分についてご相談のあるかたは、クーリエ法律事務所までどうぞ!

遺言執行者の執行中に遺留分侵害額請求がされた場合どうなるでしょうか?

2022-05-10

自筆遺言

民法改正により、遺留分減殺請求権が遺留分侵害額請求権となり、完全な金銭請求権となったことは皆さん既にご存じでしょうか?

 

改正により、遺留分減殺請求が遺留分侵害額請求になった影響について、以前、以下のページで記事を掲載しました。

https://souzoku.osaka-lawyer.net/kaisei-iryuubun1/

 

さて、今回は、その関連で、遺言執行者の立場で、遺留分減殺請求が遺留分侵害額請求になったことによって受ける影響について、ご説明します。

具体的には、遺言者が亡くなり、遺言執行者が遺言を執行しているときに、ある相続人から他の相続人に遺留分侵害額請求がされた場合にどうなるのかという点に、改正の影響がでます。

 

というのは、改正前は、遺留分減殺請求権を行使すると、遺留分を侵害する遺贈等の効力が遺留分を侵害している限度で失われ、その部分の所有権等は遺留分減殺請求者に帰属することになっていました。

そのため、ある不動産を遺贈する遺言などについては、遺留分減殺請求がされると、遺言執行者が遺言を執行できなくなる部分が発生していました。

もっとも、具体的に遺贈等をされた遺産のどの程度の割合が遺留分侵害となっているのかは、相続人の特別受益の額がどの程度あるかなどの点によって変わり、遺留分減殺請求をする相続人(権利者)と、請求を受ける者(義務者)との間で協議、確定され、最終的には裁判官が判断する性質の事柄であるため、遺言執行者の立場では容易に判断できませんでした。

そのため、実務上は、遺言執行者が権利者と義務者の間の調整を図ってもなお合意に至らない場合は、遺言執行をいったん停止するか、遺言どおりに執行をしてしまうか(最終的には裁判等を通じて是正される場合もありますが。)、難しい選択を迫られていました(いったん停止するケースが多かったのではないかと思います。)。

 

さて、改正後はどうなったかというと、極めて単純な話になりました。

遺留分侵害額請求権は金銭債権となり、行使をされても遺産(の帰属、取得割合)には影響が出ないため、遺言執行者は遺言どおりに遺贈等の執行をすればよいということになったと考えられます。

もちろん、それとは別に、遺留分の権利者と義務者との間では、遺留分侵害額について協議、確定し、最終的には裁判官に判断してもらったうえで、義務者が権利者に対して遺留分侵害額の金銭を支払うことになりますが。

 

以上のとおり、遺言執行者の立場で、遺留分減殺請求が遺留分侵害額請求になったことによって受ける影響について、ご説明しました。

 

遺言書、遺留分侵害額請求について、ご相談があるかたは、クーリエ法律事務所までどうぞ!

 

相続登記の義務化に合わせて導入される相続人申告登記、知っていますか?

2022-04-18

登記済権利証

令和6年4月から開始される相続登記の義務化により、相続登記は3年以内にしなければならないことになりますが、遺産分割がその期限までに成立しない場合には、遺産分割を反映させた相続登記をすることができません。

そういった場合に、どうしたらよいのでしょうか?

 

以前から、遺産分割が成立していない場合に、相続人は単独でも法定相続分による相続登記の申請をすることはできました。

もっとも、この場合、結局、遺産分割成立後には改めて遺産分割登記をする必要があります。正式な登記申請が2回必要となるわけです。

 

そこで、これらの点をふまえて、相続登記の義務化に合わせて新たに導入されることになったのが、「相続人申告登記」(※通称です)の制度です。

 

相続人申告登記制度は、相続人が、登記名義人が亡くなったこと、自分が登記名義人の法定相続人であることを法務局に申し出るだけで、法務局にその旨の付記登記をしてもらえるというものです。

これにより、相続人はとりあえず相続登記の義務を履行したものとみなされることになります。

申請自体、相続人単独で可能ですし(全相続人がまとまってする必要はなく、バラバラにしてもよい。)、手続きも簡易なものになるようです。

手数料についてはどうなるか、まだ分からないようです。

 

もっとも、その後に遺産分割により所有権を取得した場合は、遺産分割の日から3年以内に、相続登記を申請しなければなりません。

当然といえば当然ですが、この点誤解のないようにしてください。

遅れた場合、10万円以下の過料の制裁を受けることになるおそれがあります。

 

遺産分割、相続のことでご相談があるかたは、クーリエ法律事務所までどうぞ!

個人から法人への贈与であっても、法人に贈与税をかけられることがある

2022-03-25

通常、贈与税は個人間の贈与に限り、受贈者に対して課されるものです。

もっとも、課税逃れを防ぐために、例外的に贈与を受けた法人等に贈与税が課される場合があります。

相続税法第66条第4項の規定によれば、個人から持分の定めのない法人に対する贈与があった場合に、当該贈与により当該贈与をした者の親族等の相続税又は贈与税の負担が不当に減少する結果となると認められるときは、当該法人を個人とみなして贈与税を課すこととされています。
したがって、個人から法人の贈与であるにもかかわらず、法人に対して贈与税が課される場合があるのです。

上記の条文の「持分の定めのない法人」が分かりづらいかもしれませんね。
持分の定めのある法人については、上記のような規定は置かれていません。
持分の典型例は株式会社の株式です。
個人から、株式会社に対する贈与があった場合、その株式会社の株式(持分)を持っている人の株式(持分)の価値が増えたということで、個人から株主への贈与について、株主に贈与税を課せられる場合がありますが、持分の定めのない法人では、それができないために、このような規定が置かれているということだと考えられます。

贈与税が個人間の贈与にのみ課されるものだと考えていた人には、法人であっても贈与税が課される場合があるというのは、意外だったのではないでしょうか。

 

さて、税務署が、実際にこの規定を用いて宗教法人に贈与税をかけたため、宗教法人が争った結果、税務署の贈与税の決定処分を全て取り消した国税不服審判所の令和3年5月20日付裁決をご紹介する記事をこちらに掲載しました。

興味のある方はぜひごらんください。

https://www.legalawyer.jp/houjin-zouyosei/

 

税金の処分、調査でお困りの方はクーリエ法律事務所までどうぞ!

自筆遺言書の保管制度を利用してみようと考えておられる方へ

2022-03-02

遺言書押印の写真

法務局での自筆証書遺言の保管制度が令和2年7月より開始しています。

実際に利用された方もかなりの数に上っているようです。

 

さて、これから利用しようとしている方、利用するか考えている方は、法務省の以下のホームページに関連事項がまとまっていますので、目を通してみられるとよいでしょう。

法務省「03 遺言書の様式等についての注意事項」

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

 

さて、実際に遺言書に書く内容が大体決まったときに次は、何にどのように書くのか?が気になる方がいらっしゃるでしょう。

自筆遺言については民法上、決まった用紙、書式などはありませんが、法務局の保管制度を利用する場合には、以下の決まりがありますので、注意が必要です。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

・用紙については、A4で、文字が読みづらくなるような模様や彩色がないもの(一般的な罫線はもちろん問題ありません)に限られます。

必ず、最低限、上部5ミリメートル、下部10ミリメートル、左20ミリメートル、右5ミリメートルの余白をそれぞれ確保する必要があります。

 

・片面のみに記載してください(財産目録も同様です)。

 

・各ページにページ番号を記載してください。

例えば「1/2」「2/2」といったように、総ページ数も分かるように記載してください。

※※ページ番号も必ず余白内に書く必要があります!

 

・複数ページある場合でも、ホチキス等で綴じてはいけません!

全てのページをバラバラのまま提出します(封筒も不要です。)。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜

 

以上のとおり、ページ番号の記入や余白の確保に気をつけなければなりませんが、ご安心ください。

さて、上記の法務省のホームページでは、記載例が載せられているだけでなく、親切なことに用紙(書式)まで用意してくれています。

法務省「遺言書の用紙例」

https://www.moj.go.jp/MINJI/common_igonsyo/pdf/001321932.pdf

右下の枠の中にページ番号を記入することになります。

こちらの書式をA4用紙に片面印刷して、利用されるとよいのではないでしょうか。

 

参考になったでしょうか。

弁護士と相談してから遺言書を作成したいと考えておられる方は、クーリエ法律事務所までどうぞ!

住所等の変更登記の申請をお忘れなく

2022-02-17

登記済権利証

前回からの続きです。

住所等の変更登記の申請義務化は、相続登記義務化以上に多くの人に影響が出るであろうと予測されます。

内容は下の条文に記載したとおりです。

不動産登記法第76条の5(所有権の登記名義人の氏名等の変更の登記の申請)
所有権の登記名義人の氏名若しくは名称又は住所について変更があったときは、当該所有権の登記名義人は、その変更があった日から2年以内に、氏名若しくは名称又は住所についての変更の登記を申請しなければならない。

※164条では、正当な理由がないのにその申請を怠ったときは、五万円以下の過料に処することとされています。

住所変更だけでなく、結婚、離婚などで氏名の変更があったときも対象となります。

 

さて、不動産の相続については、人生の中で何度もあることではないので、過去の相続のことや、相続の登記をしたかどうかについて覚えているのが通常でしょう。
しかし、住所とは別に不動産を所有している場合に、引越をして住所を変更したら所有不動産について住所の登記を変更しなければならないという意識がなく、住所変更登記をせずにいた人が多数いることだと思います。
そう考えると、今回の住所変更登記の申請義務化の影響は、相続登記申請義務化よりも大きいといえるのではないでしょうか。

特に、個人で多数の不動産を持っている人は今後、引越しなどで住所を変更する度に、所有不動産すべての登記を変更しなければならないということになり、大変ですね・・・。
(不動産の法人所有への転換を考えた方がよい場合もがあるかもしれませんね。)

 

また、数年おきに住所移転を繰り返していながら、所有不動産の名義人登記について住所変更の登記をしていなかったような場合でも、中間の住所変更登記を省略して、直接現在の住所に変更する登記ができるため、これまでは、例えば不動産を売却するために登記の名義を移転するときなどに、あわせて住所変更登記を1回すればよかったわけです。

ところが、今回の登記申請義務化により、今後は住所変更をする度に速やかに変更登記をしなければならないことになり(これを怠れば過料の制裁を受けるおそれがあるということになります)、法令を守ろうとすると事務負担的にも費用的にも負担が重くなる、ということになるように思われます。

 

しかも、改正が施行される前の住所等の変更についても、改正施行後は変更登記をする義務が生じますので、注意が必要です。
施行まであと2年ありますので、皆さん、今のうちに住所変更登記を済ませておかれるとよいでしょう。

相続登記、住所等変更登記の申請義務化は令和6年4月1日からです

2022-02-09

昨年から、所有者不明土地への対策として、相続登記等が義務化されることについて、何度かご説明しております。

この件に関する不動産登記法や民法の改正について、施行期日が決まっています。

以下のとおり、来年4月から3段階に分けて施行されることになります。

法務省のホームページ

https://www.moj.go.jp/content/001360807.pdf

 

一般の方に影響が広く及ぶ相続登記申請義務化、住所等変更登記申請義務化については、令和6年4月1日施行からとなり、最も遅い施行となっています。

 

さて、この改正が施行される前の古い相続や過去の住所等の変更についても、改正施行後は変更登記をする義務が生じますので、注意が必要です。

このことを知らずに変更登記をしそびれて、過料の制裁をうけることになる人が一定数出てきてしまうのではないかと思われます。

(法務局も相続から3年、あるいは住所変更等から2年を経過していたからといって機械的に過料を課すような運用はしないとは思いますが。)

 

改正の施行まであと2年以上ありますので、皆さん、今のうちに忘れずに相続登記、住所変更登記をすませておいてください!

遺産分割をしながら遺留分侵害額請求もされる場合を具体例で説明

2021-12-15

遺言書がなくても遺留分侵害額請求をする必要がある場合がある

以前、上の記事で、「遺言がないまま死亡し、遺産はある程度あるものの、生前贈与によって相続人の遺留分が侵害されているというような場合には、遺言書はなくても、遺産分割以外にも、生前贈与による遺留分侵害額請求が問題となる場合があること」について、ご説明しました。

相続人間での遺産分割と遺留分侵害額請求が併存する可能性があるケースとしては、1)遺言書があるケース(一部の相続人に対して、一部かつ多額の相続財産の遺贈がされた場合)、2)遺言書がないケース(一部の相続人に対して多額の生前贈与がされていた場合)があります。

今回は、2)のケースを、具体例でご説明します。

 

例)父X死亡 母Y、子ABCD4人が相続人

遺産:預金2000万円

死亡2年前に、Aに4000万円を贈与(特別受益)していた

遺言書はなし 〜 遺産分割は必要

 

1 相続分

・みなし相続財産:遺産2000万+特別受益4000万=6000万

 

・本来の相続分

Y:6000万×1/2=3000万

A〜D:6000万×1/2×1/4=各自750万 

 

・具体的相続分の額

通常の計算によれば、以下のとおりとなります。

Y:3000万

A:750万−特別受益4000万<0(マイナス) →0となる

B〜D:各自750万

もっとも、3000万+750万×3=5250万>遺産2000万となるため(遺産不足)、調整計算が必要になります。

 

Y: 遺産2000万×(3000万÷5250万)=11,428,571

A: 0

B〜D: 遺産2000万×(750万÷5250万)=各自2,857,143

合計:2000万

 

つまり、Aへの生前贈与(特別受益)があったため、Y、B~Dは遺産分割では、本来の相続分を取得することができない結果となるわけです。

 

2 遺留分の侵害

次に、生前贈与による遺留分侵害の有無、額について見てみましょう。

 

・遺留分

Y:6000万×1/2×1/2=1500万

B〜D:6000万×1/2×1/2×1/4=各自375万

 

・Aへの生前贈与による遺留分侵害額

Y:遺留分1500万−具体的相続分1142万8571=357万1429

B〜D:遺留分375万−具体的相続分285万7143=各自89万2857

 

以上の計算を踏まえてご説明します。

Yでいえば、本来3000万円(最低1500万円)の遺産が取得できたはずですが、既に遺産は2000万円しかありません。

Yが本件で遺産の預金をいくらかでも取得するためには、Aら他の相続人との遺産分割協議が必要となります。

仮に相続人らが具体的相続分にしたがって遺産分割協議をしたとすると、Aは2000万円の預金の内1142万8571円を取得することになり、遺留分の1500万円にも満たないことになってしまいます。

したがって、Aへの生前贈与によってYには357万1429円の遺留分侵害が生じていることになり、相続人間の遺産分割協議に基づく預金1142万8571円の取得以外に、Aへの遺留分侵害額請求によって357万1429円をAから回収することで初めて、遺留分相当額1500万円の確保を図ることができるわけです。

 

このように、遺産分割と遺留分侵害額請求は併存することが時々あるわけですが、遺言があるときは遺留分侵害額請求の問題、遺言がないときは遺産分割の問題というように機械的に理解しているひとも多いので、注意が必要です。

※以上は、令和元年7月1日以降に発生した相続について記載しています。

 

遺産分割、遺留分について、ご相談の方はクーリエ法律事務所までどうぞ!

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